校長室

校長室(H31)

15の春

 先日,令和2年度高等部入学選考に係る合格者発表がありました。午後3時の発表に向けて受験生とその保護者の方が集まり,合格者の番号が書かれた紙が掲示されるのを待っていました。今年は暖冬なので外で待機するのも例年に比べると楽だったと思いますが,気持ちはソワソワ,どきどきだったことでしょう。掲示を覆う布が取り除かれると,自分の番号を探して万歳をする人,保護者の方と抱き合う人,涙ぐむ人など喜び方は千差万別でしたが,一様に安堵した姿が印象的でした。心から喜んでいる子どもたちの純粋な姿を眺めつつ,彼らの健やかな成長に向けて,しっかり指導していかなければという気持ちをあらためて強くしました。

お正月にちなんだ活動

 冬休みが明けた1月の活動の代表に“書き初め”があります。広報誌に○○書き初め展が紹介されたり,新聞に優秀賞等が掲載されたりしますが,特別支援学校でも各学部がこの書き初めに取り組みます。今年頑張ろうと思うことを一字で表したり,自分の好きな言葉や文字を書いたりして,校内に掲示しています。鉛筆で書くよりも筆と墨を使って書くことの方が字を書く認知がしやすいので,子どもたちには取り組みやすい活動で,“書”が好きでそれを極めた障害者もいるほどです。独特の筆使いで個性豊かに表現する彼らの書き初めは,芸術的で私は大好きです。

あけましておめでとうございます

 年が明け,2020年が始まりました。令和になって初めての新年,十二支の最初の子年,そして東京オリンピックが始まる年,初めてづくしの年明けに合わせるように,仙台にも今年初めての積雪がありました。校庭は真っ白な雪景色です。ただ,水分をたくさん含んだ重たい春の雪で今年の暖冬を象徴するようです。新年と共に今年度最後の学校生活が始まりました。冬休みの楽しい思い出(クリスマスやお正月)をたくさん抱えた子どもたちが,元気に登校してきました。大きく体調を崩す子も事故に遭った子もいなかったこと,目をキラキラ輝かして元気いっぱいなこと,うれしさことがいっぱいです。そんな気持ちで子どもたちの前で新年の話をしました。暖冬とはいえ,これからが冬本番です。体調管理を十分に行ってまとめの学習活動を行っていきたいと思います。

クリスマス会

 12月も半ばを過ぎ,あと2週間あまりで今年が終わろうとしています。この時期,小学部の恒例行事がクリスマス会です。毎年,低学年,中学年,高学年,そして,A課程のそれぞれで企画されるクリスマスにサンタクロース役で招かれています。サンタクロースが登場すると,大喜びをして寄ってくる子,少し尻込みしながらもうれしそうな表情の子,怖がって遠ざかってしまう子など子どもたちの反応は様々ですが,そんなことにはお構いなくサンタ役に徹して,子どもたちの中に入っていきます。プレゼントをもらったときの本当にうれしそうな表情が楽しみです。今年も私のサンタを楽しみにしてくれる子どもたちのために,精一杯のパフォーマンスをしています。

芸術の秋

 秋にはいろいろな「秋」がありますが,芸術の秋もその一つです。学校ではこの時期は文化祭が行われ,文化部がそれぞれの活動を発表する機会を得て輝いています。特別支援学校でも“○○祭り”と称して学習発表会や作業製品販売会等が行われますが,同時に制作活動で作り上げた様々な作品が校内に展示されます。このような作品は通常は図画工作や美術といった教科に時間を使って制作されますが,特別支援学校の教育課程には自立活動等の通常学校にはない特別の指導領域があります。これは障害を克服して自立する力を養うことを目的にしており,作品作りを通して手指の巧緻性を高めるとか,気持ちを落ち着かせて作業に集中するとかをねらって行われます。このような活動も特別支援学校の子どもたちにとってはとても大切なのです。

食欲の秋

 秋は草木が実りを迎え,食材も豊かになります。学校給食もそんな実りの秋を迎えて献立が工夫されたり,食材の説明を加えたりして食育を行っています。障害のある子どもたちは障害特性ゆえに食材へのこだわりがあったりして,食べず嫌いの様子を示しがちです。したがって特別支援学校では,給食指導は大切な学習指導の一つになっていて,一切れや一口から苦手な食べ物に慣れさせながら,食べられる食材を増やしていきます。長い時間をかけて様々な食材に触れ,多くの献立を普通に食べられるようになりながら,社会生活に必要な力を身に付けていくのです。食堂では,今日もそんなやりとりをしながら食の経験の幅を広げる取り組みが展開されています。

実りの秋

 校舎中庭にある畑の野菜が収穫に時期を迎えています。高等部生徒が作業学習の中で世話を続けてきた野菜たちは,さぞかしおいしいことでしょう。これらの野菜は11月にある学園祭で販売されますが,地域の皆さんがそれを楽しみにしており,開会前から長蛇の列を作って販売開始の時刻を待ってくれます。本当にありがたいことです。そのようなことですから生徒たちの作業にも熱が入り,販売当日の達成感や成就感は想像に難くありません。周囲から褒められる,認められるという経験は,その人を大きく成長させてくれます。一生懸命に育てた野菜の販売を通して生徒たちは,また一歩成長してくれるでしょう。

交流活動

 本校では地域の小中学校の児童生徒と交流活動を行っています。年3回程度,本校にやってきて一緒に活動(お楽しみ会)をします。この活動は小中学生が考えてきてくれます。彼らにとって知的障害のある子供たちがどんなことに興味があって,どんなことができるのか,一生懸命考えてきてくれます。紙芝居を読んで聞かせてくれるグループ,手作りパズルを一緒にやるグループ,ペットボトルを使ってのボウリングゲームなど、本当にすばらしいです。本校の子供たちも分かりやすいゲームなので楽しむ様子が見えますし,一緒に活動する姿はほほえましいです。小さい頃からこのような関わりを続けていくことが,彼らが大人になったときの共生社会につながるのだと思います。

「修学旅行」事前学習の意味

 小学部の修学旅行がありました。行き先は山形。子供たちのお楽しみは「リナワールド」です。天候に恵まれていろいろな乗り物を満喫することができました。
 さて,写真にある掲示物は何かわかりますか。これは子供たちが修学旅行に行くに当たって事前学習を行うための学習スケジュール表です。約1週間前から学習が始まっていることが分かります。知的障害ある児童にとって見通しを持つことはとても大事になっています。その意味は,行程を把握するためであったり、主体的に行動できるようにするためであったりしますが,何よりも普段と違う生活に対する不安を解消して,落ち着いて活動に参加できるようにするためです。通常は遠足や修学旅行な楽しみで気分は高揚し,前日などは眠れなくなるわけですが,彼らにとっては普段と違う行動や活動が不安(何をするかわからないから)でしかたがないのです。ですから,このような視覚的で分かりやすい学習スケジュールを組み立てて計画的に学習をするのです。この学習成果は,冒頭でも述べたように子供たちが落ち着いて楽しく修学旅行ができたことで分かります。

学校再開

 梅雨明けの知らせの前に突入した夏休みですが,その期間中に梅雨明けした夏は,連日の30℃越えとなりました。本校では毎年プール開放を行っていますが,あまりの高温に逆の意味でのプール開放中止をするほどでした。来週からたくさんの思い出と経験を積んだ子どもたちが学校に戻ってきます。夏休み中に作成した作品もたくさん集まると思います。それら一つ一つを見るのはとてもわくわくしますし,楽しいです。2学期制である本では10月初旬の終業式まで1学期の学習を行っていきますが,この夏休みで成長した子どもたちにしっかり学習を進めていきたいと思っています。